アメリカ各地を取材して見えてきたアメリカの今を教えてくれます。
では、アメリカの大統領選挙の仕組みとは???
登場人物は・・・
民主党・オバマ大統領VS共和党・ロムニー候補
それぞれに、副大統領・ジョセフ・バイデン氏と副大統領候補・ポール・ライアン氏が。。。
そして、それぞれの夫人・・・この6人で闘うことになります。
今年の1月から、それぞれの党の候補を選んでいました。
日本とは全く違う選挙です。
直接選挙と言われますが、厳密にはか案説選挙です。
大統領を選ぶのではなく、大統領選挙人を選ぶ選挙なのです。
全米で538人選ばれます。
現在の状況は・・・全く読めないと言えます。
ロムニー氏に押され気味だったオバマ大統領・・・
全米の世論調査では、オバマ大統領47.4%、ロムニー候補47.3%と拮抗しています。
この勝敗のカギを握っている大統領選挙の鍵は、“激戦区”が握っています。
中でも、オハイオ州・・・両候補とも、ここに力を入れています。
この世論調査でも接戦となっています。
4年前、“チェンジ”を旗印に大旋風を巻き起こしたオバマ大統領・・・
しかし、政治、経済共に不透明な中、そこにつけ込む形で今、“リアルチェンジ”で対抗しているのがロムニー候補です。
選挙をめぐる攻防は、経済・雇用をめぐり、どのようにして無党派層を獲得できるか???
それが決め手となりそうです。
夏には・・・オバマ大統領が優勢だったのですが・・・
第2回テレビ討論会をきっかけに、ロムニー候補が力を発揮してきました。
この討論会の結果、選挙結果が決まったということが過去何回もありましたが。。。
討論会の取材には、国内外から3300人以上が集まりました。
2回目の討論会は、市民との会話形式です。
どちらに投票すべきか迷っている80人の有権者が直接両候補に質問するのです。
最初の質問は雇用・・・
ロムニー候補は、「自分には1200万人の雇用を生む5つの計画がある」。
オバマ大統領は、「2年半の間に民間だけで500万人の雇用を増やした。ロムニー氏の5つの計画は、富裕層を優遇する計画だ」と、批判します。
1回目の討論会では、ロムニー候補がオバマ大統領を激しく責め立てましたが、今回は、オバマ大統領も反論して激しい激戦が続いています。
オバマ「ロムニー氏は、財政赤字を増やさず、中間所得層の減税をするらしいが、どう財源を確保するのか説明がない。」
ロムニー「いくつかの控除を抑えることで穴埋め・・・」
討論が終わっても、激しく火花を散らす両陣営。。。
この討論会の評価について、両陣営が評価をしています。
アメリカメディアの評価は・・・オバマ氏???
その勝敗を決める州は???
もともとの党が強い州を・・・民主党は“ブルーステート”、共和党は“レッドステート”と言います。ブルーとレッドだけでは、ほぼ互角です。
![016[1].jpg](https://chachacha-mama.up.seesaa.net/image/0165B15D-thumbnail2.jpg)
そうではない“スィングステート”・・・フロリダ州やオハイオ州・・・このスィングステートを制した人が、今まで大統領となっています。
オバマ大統領の最大の弱点は、雇用。失業率の高さです。
8%前後で推移していますが・・・戦後再選を果たした大統領はレーガン大統領でしたが、その時の失業率は7.4%でした。以来、7%ほどで再選した大統領はいないのです。
“ここまで下げたのか?まだここまでしか下がっていないのか?”
ネバダ州・ラスベガスでは・・・
ラスベガスにいる“立ち退き執行警察官”。
ローンや家賃の滞納者を住宅から強制退去させるのが仕事です。
今日回るのは15件の予定です。
差し押さえ物件の不在を確認してかぎを取り換え、執行が終了します。
ラスベガスでは、住宅バブルの崩壊後、強制退去が多くなり・・・去年だけでの執行・3万7000件ありました。
殆どが夜逃げをしていますが、抵抗される場合もあると言います。
執行の全てを記録して、出来ればスタンガンで闘います。
どうして家賃を滞納したのでしょうか???
ある人は、解雇され・・・生活苦からです。
ネバダ州では失業率11.8%、全米最悪で。。。住宅ローンや家賃の滞納は、失業が原因なのです。
他にも対立するポイントは・・・?
主に、税制改革・不法移民・宗教です。
アメリカも日本と同じ財政赤字が続いています。
そこで、オバマ大統領は・・・富裕層を対象に減税をやめる=“増税”しようとしています。
ロムニー候補は、減税を延長するべきだとしています。
不法移民に対しては・・・
オバマ大統領は受け入れに“寛容”、ロムニー候補は、取締りの“強化”を打ち出しています。
この対立する背景は・・・不法移民はヒスパニック系が70%を占めます。
アメリカには、このヒスパニック系の合法性のある移民が5000万人いると言われています。
全人口の16%にもなります。つまり、この人たちを優遇することは、票の獲得につながるのです。
宗教は・・・
オバマ大統領はプロテスタント。ロムニー候補はモルモン教です。
アメリカの宗教別の割合は・・・
プロテスタント48%、カトリック22%、無宗派20%、モルモン教2%、その他となっています。
過去の大統領選挙では・・・ケネディ大統領がカトリック、あとは全部プロテスタントなのです。
モルモン教は、19世紀初めに誕生しました。正式名称は、末日聖徒イエスキリスト教会。キリスト教を中心に教えますが・・・キリスト教の派の中にはキリスト教ではない!!という人がたくさんいます。
ロムニー家は、代々モルモン信者です。
モルモン教の創設者と一緒に布教に協力してきました。
本部はソルトレイクシティ。信者は世界1440万人です。
日本にも教会があり、信者数は13万人と言われています。
19世紀初め、ジョセフ・スミスが創設。
聖書に加え、独自の「モルモン書」を聖典とします。
協議の部分でもキリスト教徒は異なる部分があるので、一部の教会は「キリスト教」と認めていません。
ある調査では、2割弱の人が「モルモン教の候補に投票しない」と言っています。
モルモン教については・・・
「よくわからない」というのが実状です。
教会には・・・十字架・キリスト・マリアの絵・像はありません。
家族が幸せ・・・それが一番です。
必ず週に1回家族で時間を過ごしています。
飲み物は、水かジュース・・・。アルコールやコーヒー、お茶を禁止しています。
食事が終わると・・・家族で聖書とモルモン書の勉強をします。
勉強が終わると家族でゲーム大会。
この週1回のファミリーナイトでは、テレビと音楽を一切付けず、勉強と遊びで家族が交流します。
建国以来、過半数を占めていたプロテスタント、半数を割ってきました。
もともとアメリカは、ヨーロッパからプロテスタントが移民してきた国ですが、それが減ってきました。無宗派が増えてきたのです
それは・・・都市化が進み、家族で教会に行っていた人が縁遠くなったり、礼拝に行かなくなった人が増えてきたのではないか???ということです。
宗教で候補を選ぶことがなくなってきたのかもしれません。
また、選挙と宗教の不思議な関係の一つに・・・“同性婚”“妊娠中絶”があります。
そしてこれらは、政策の対立として出てきています。
他にも・・・アメリカではGOD・GUNS・GAYこの3つを上手くりようすることだけで勝てるということで・・・3Gとも言われています。
日本と違う意味で、色々なことが選挙に絡んできていますね。
![集英社文庫 池上彰 集英社発行年月:2007年03月 予約締切日:2007年03月18日 ページ数:412p サイズ:文庫 ISBN:9784087461411 池上彰(イケガミアキラ)1950年長野県生まれ。73年、NHKに入局。2005年まで32年間、記者として事件や災害、消費者問題などを担当する。また、94年から11年間は、「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 冷戦が終わって起きた「湾岸戦争」/冷戦が始まった/ドイツが東西に分割された/ソ連国内で信じられないことがスターリン批判/中国と台湾はなぜ対立する?/同じ民族が殺し合った朝鮮戦争/イスラエルが生まれ、戦争が始まった/世界は核戦争の縁に立ったキューバ危機/「文化大革命」という壮大な権力闘争/アジアの泥沼ベトナム戦争/ポルポトという悪夢:「ソ連」という国がなくなった/「電波」が国境を越えた!「ベルリンの壁」崩壊/天安門広場が血に染まった/お金が「商品」になった/石油が「武器」になった/「ひとつのヨーロッパ」への夢/冷戦が終わって始まった戦争 旧ユーゴ紛争 民族紛争によるテロ事件、混迷をきわめるパレスチナ問題、北朝鮮問題など、日々世界中から伝わってくるニュースの背後には、事件に至るまでの歴史がある。そして、その少し前の歴史を知っていれば、ニュースが鮮明になり、世界が読めてくる。「知らない」ではすまされない現代史の基礎知識を、ジャーナリスト池上彰がわかりやすく解説する、現代史入門の決定版。最新情報を加筆し、ついに文庫化。 本 人文・思想・社会 歴史 世界史 その他 文庫 人文・思想・社会 そうだったのか!現代史 [ 池上彰 ]](https://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/?pc=http%3A%2F%2Fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2F%400_mall%2Fbook%2Fcabinet%2F0874%2F08746141.jpg%3F_ex%3D160x160&m=http%3A%2F%2Fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2F%400_mall%2Fbook%2Fcabinet%2F0874%2F08746141.jpg%3F_ex%3D160x160)
そうだったのか!現代史 [ 池上彰 ]
![集英社文庫 池上彰 集英社発行年月:2008年06月 予約締切日:2008年06月23日 ページ数:428p サイズ:文庫 ISBN:9784087463125 池上彰(イケガミアキラ)1950年長野県生まれ。73年、NHKに入局。2005年まで32年間、記者として事件や災害、消費者問題などを担当する。また、94年から11年間は、「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 第1章 誰がフセインを育てたか イラクが軍事大国になるまで/第2章 アフガニスタンが戦場になったーソ連軍侵攻と米軍の攻撃/第3章 パレスチナの大地は再び血塗られた/第4章 「モスクワの悲劇」はなぜ起きたのか チェチェンの人々/第5章 北朝鮮はなぜ「不可解」な国なのか/第6章 南アジアは核戦争の恐怖に怯えた インドとパキスタンはなぜ仲が悪いのか/第7章 核兵器の拡散ー続く戦後世界/第8章 放射能の大地が残った チェルノブイリの悲劇/第9章 「花の髪飾り」の抵抗 アウン・サン・スー・チー/第10章 二一世紀最初の国が誕生した 東ティモール独立 アメリカはなぜイラク攻撃を強行したのか、北朝鮮は何を望んでいるのか、パレスチナはどこに向かうのか。世界はめまぐるしく変動し混迷をきわめている。そしてわたしたち日本人も無関係ではいられない。その世界情勢を理解するには、少し前の出来事を知る必要がある。9・11以降、世界が注目する国や地域の現代史を取りあげた、大好評、池上彰の『そうだったのか!』シリーズ文庫化第二弾。 本 人文・思想・社会 歴史 世界史 その他 文庫 人文・思想・社会 そうだったのか!現代史(パート2) [ 池上彰 ]](https://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/?pc=http%3A%2F%2Fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2F%400_mall%2Fbook%2Fcabinet%2F0874%2F08746312.jpg%3F_ex%3D160x160&m=http%3A%2F%2Fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2F%400_mall%2Fbook%2Fcabinet%2F0874%2F08746312.jpg%3F_ex%3D160x160)
そうだったのか!現代史(パート2) [ 池上彰 ]
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