2012年01月05日

池上彰の世界を見に行く・今さら聞けない円高

池上彰の世界を見に行く・今さら聞けない円高です。

去年、円高で損をした人がいます。

日本ハムのダルビッシュです。あせあせ(飛び散る汗)

2006年に松坂がレッドソックスへ行った時、西武には5111万ドル、約60億円支払われました。が、2011年のダルビッシュは、円高だったので、5170万ドルと、松坂より高かったにも関わらず、日本ハムには40億3300万円しか支払われないのです・・・。ってことは、損をしたのはダルではなく、日本ハムなのね・・・。ま、ここまで来ると、凡人にはわからない金額ですが。

では、もっと庶民的に・・・。円高なのにガソリンが安くならないのは?
原油価格は2009年11月で78ドル/1バレルだったのに、2011年11月には97ドル/1バレルと、高騰しているから。円高のお陰で値上がりしないで済んでいるという状況です。

では、通貨のおさらいを。

世界三大通過は、ドル・ユーロ・円で、流通量の7割を占めています。これは、国際通貨と呼ばれ、国際的に信用が高く、貿易などで使われる通貨のことです。その中でも、最も力があるのがドルで、基軸通貨といわれています。

この基軸通貨、第二次世界大戦まではポンドでした。なぜ、ドルになったのか?それは、世界で唯一戦場になる事のなかったアメリカに、世界中の金が集まってきました。兌換性からも、そして、軍事力からも信用が高くなったからなのです。

では、世界経済的には・・・。

揺れるユーロ。

ギリシャは、2009年の政権交代をきっかけに、国の粉飾決算が判明。ギリシャはユーロに参加したかったので、赤字を隠していました。財政危機に陥ったギリシャ、国債の利息は益々増えていき・・・益々返せない悪循環に陥っています。

そうして、「ユーロって大丈夫?」投資家の不安は広がります。
その火は、ポルトガル・アイルランド・イタリア・・・。各国に飛び火しました。

しかし、イタリアは大国なので、かなり深刻です。よく言われるのが・・・

P・・・ポルトガル
I・・・イタリア
I・・・アイルランド
G・・・ギリシャ
S・・・スペイン

この国が、財政危機が深刻化している国です。発端はギリシャでしたが、ユーロ圏第三位の経済規模を持つイタリアに飛び火したのが、余計に深刻化を招き、ユーロ圏の存続の危機に陥っています。
スペルは違いますが、「豚のよう」と、皮肉ったものです。

イタリア・・・世界第8位の大国は、今どうなっているのでしょう?

観光客は来るものの、世界的不況でお客も買い控え、地元の人たちの商店街にはシャッターが目立ちます。ブランド志向のイタリアでも1ユーロショップが流行っています。それは、化粧品でさえも・・・。
しかし、それは、中国製品ではなく、殆どがユーロ圏で製造されたものです。なんとか、頑張っています。

しかし、農村部では、イタリアからの独立を主張し、独自通貨の発行を試みる村が出てきています。

失業率は8.5%、しかし、25才未満の失業率は29.2%。これが華やかに見えるイタリア経済の真実なのです。

国が抱える問題は山積みで、
  イタリアの国会議員   953人/人口  6000万人
  日本の国会議員     722人/人口1億3000万人

脱税は多く、金持ちほどやっていて、GDPの27%は、税申告されていないといわれています。

イタリアの抱える最大の問題は、国債。
GDP比は、
  ドイツは87%、イタリアは129%、日本は212.7%です。日本が大問題にならないのは、殆どが日本人(銀行や郵便局)が持っているからです。外国人が持っているのは8.2%。それに比べて、イタリアは、51.2%も外国人が持っています。それが、問題なのです。

最近では、イタリアの富裕層を中心に購入者が増加、わずか1日で半年分の売り上げを記録しました。
その為、7%あった利回りも、一時5%にまで回復しました。

では、このイタリアの国家破綻の危機は、日本にとってどんな影響があるのでしょうか?

ちなみに、最近のデフォルトした国は・・・。
1998年  ベネズエラ、ロシア、ウクライナ
1999年  パキスタン
2001年  アルゼンチン
2003年  ウルグアイ
2008年  エクアドル      がしています。

ロシアやパキスタンなんて、核開発しなければいいのにね・・・。

イタリアやギリシャの国債の多くは、ドイツ、フランス、ベルギーが持っています。破綻をした場合、このあたりが大損をして、銀行が破綻→企業が倒産→中国の輸出産業が打撃→東南アジアが打撃→日本のものも売れなくなる・・・。

ということで、世界経済がもっと冷え込むことになります・・・。

ユーロは、ヨーロッパ全体を一つの国にしようという理想から始まりました。第一次世界大戦、第二次世界大戦、戦争をなくそうとEUが出来、それがユーロに・・・。急いで理想に突っ走ってしまった結果が今といえるでしょう。今年はどれだけ回復できるのでしょうか?

にほんブログ村 経済ブログ 世界経済へ
にほんブログ村


ヨーロッパの真ん中で、独自通貨を貫く国があります。それは、スイス。面積4万平方q(九州とほぼ同じ)人口770万人です。小国ながら、誰もが知る金融立国です。ここに、円高時代を賢く生き抜くヒントが・・・?

スイスがEU,ユーロに参加しない理由は、永世中立国だからです。永世中立国とは、どのような戦争でも中立の立場をとる、どのグループにも属さない国。それは経済もまた然りで、国連加入は、2002年です。

永世中立国といっても、非武装の絶対的な平和ではなく、武装立国で、国民皆兵となり、30歳以下の人は毎年2週間徴兵されます。

スイスだけスイスフランなので、交通の要所、駅には必ず両替所があります。そこでは、スイス国鉄の定期を持っていると手数料ナシで両替してくれます。その数、150以上、殆どの国の通貨に換えてくれます。

また、直接民主主義の国でもあるので、駅に投票所があります。月に1回のペースで、投票が行われています。

金融立国のスイス、チューリヒの金融街には、もちろん、UBIとCREDIT SUISSEが。私達がいつも言う「スイス銀行」という銀行はなく、それは、個人の資産をお金を預かって運用するプライベートバンクの総称です。中小規模の銀行が多数存在しています。そうしてこのプライベートバンクが、富裕層向けの資産運用を行っています。

このプライベートバンクの特徴は・・・
@最低預金額が1000万円
A匿名で口座が開設できる
B高い守秘義務        です。

世界中のお金持ちの信用を得ているため、世界の預金額の23%が集まっています。その結果が、スイスフランの信用へとつながり、スイスフランは「金よりかたい」非難通貨といわれています。

スイスフラン高のため、スイス人は土日になるとユーロ圏の国に買い出しに行きます。ハムやソーセージなどの加工食品はスイスの半額、日用品も3分の1で買えるそうです。

スイス政府は、スイスフランが」高騰した場合、(1ユーロ=1,2スイスフラン)無制限にユーロを買うという無制限介入宣言をしました。これに投資家が反応して、スイスフランは上がらなくなりました。言うだけ作戦です。

これを日本がしようとすると、アメリカなどから「為替はマーケットに任せるべきだ」と、批判を受けるのですが・・・。スイスは、どこの国とも連合を組まないからできる。いろんな国の意見は聞かなくていい!というしたたかな国なのです。

スイスの世界最大規模の銀行USBグループ、UBS通貨アナリストのトーマスさんによると・・・

2012年のユーロ危機の展開は・・・。
ギリシャは結局借金を返せずに破綻・・・。ヨーロッパ中が不景気に。
USBとしては、顧客から預かった資産を安全に運用しなければならないが、ユーロ危機が起きている中で、どのように安全に管理し、増やそうとしているのか。。。。

$やユーロ以外、例えば、オーストラリア$、スカンジナビア、円をアドバイスするそうです。
スイス国内の人には、スイスフランのままをお勧めします。
円高なのに円を買う?投資家達にこの考えがなくならない限り、円高は続きます。$もユーロも不安となれば、3大通貨の3番目、円に非難してきます。日本円は”雨宿り通貨”と呼ばれています。

今後世界を変えていく通貨としては、中国の人民元。「中国でしか使えない」訳ではなく、世界の中で人民元決済の貿易額は・・・。
2009年          36億元
2010年        5063億元
2011年(〜10月)1兆6969億円   普通はドルで貿易決済するのですが、すごい勢いです。

ベトナム、ミャンマー、ラオス、ナイジェリア・・・人も物も、中国の流入は止められません。ドルが揺らいでいる今、人民元で取引したいというニーズは増えています。今は、ドル取引が主流ですが、貿易相手が中国ならば、人民元のほうがスムーズに行えます。人民元は、アジアの基軸通貨になりつつあります。

この人民元、本来だと人民元高になるところですが、中国政府が為替介入をして1日の変動を±0.5%以内に抑えているのです。そうでないと、マグロがまだまだ高騰してしまいます。

つまり、通貨というのは、経済力を背景にしていますが、その向うには政治力、国民の覚悟が存在するのです。また、それによって、経済力が決まってくるといえるでしょう。私達国民全体の力が必要です。先ずは、経済ニュースに関心を持つのが一番でしょう。

先送りできない日本  ”第二の焼け跡”からの再出発 (角川oneテーマ21) [新書] / 池上 彰 (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)
先送りできない日本 ”第二の焼け跡”からの再出発 (角川oneテーマ21) [新書] / 池...


↓ランキングに参加しています。るんるん
↓応援してくれると嬉しいです。揺れるハート

にほんブログ村 経済ブログへ
にほんブログ村
posted by ちゃーちゃん at 14:49| Comment(0) | 池上彰 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。