世界の5分の1の人々が信仰しています。
その中で日本と深いかかわりのある国、それは、サウジアラビアです。日本の石油の輸入先は、サウジアラビア29.2%、UAE20.9%、カタール11.6%と、最大の石油輸入相手国です。石油資源の安定供給のためにも、日本にとって大切な国です。
サウジアラビアのイメージとしては、砂漠、石油、女性が纏っているアバヤ・・・。
1962年公開のアラビアのロレンスの舞台となった国です。
世界の約13億人がイスラム教徒、その発祥の地でもあります。なので、観光目的の入国は禁止、また、無宗教の人も入国禁止だそうです。
そんなサウジアラビアとは?
サウド家の国、土地という意味です。そうして、神様を信じ、神様が預言者(ムハンマド)に伝えた内容をしっかり守っていれば、死んでもやがて復活して天国に行くことができる。そこで、永遠に生きることができる。というイスラム教を信じる人たちの国です。
そんなイスラム教徒の大切な、メッカ(生まれた地)、メディーナ(没した地)の2つの聖地がある国です。ここは、イスラム教徒以外は立ち入り禁止です。
メディーナには、ムハンマドの墓といわれる、預言者のモスク(622年建設)があり、毎年200万人〜300万人が、世界中からやってきます。ここは、今では100万人が収容可能なイスラム第二の聖地となりました。
イスラム教には、五行といわれる天国に行くため地上で守るべきものがあります。
信仰の告白・・イスラム教徒であるということ
断食・・・・・ラマダン月にする
大巡礼・・・・出来れば年に1度巡礼月にメッカに
喜捨・・・・・収入のおよそ2.5%は寄付をする
拝礼・・・・・1日5回
これを守らなければイスラム教徒ではないのです。
で、禁止されていることは、豚肉、お酒、賭け事、コンサート、演劇、男女同席、男女ともに肌を見せない、他宗教の礼拝、偶像崇拝、利子などです。
サウジアラビアは、石油の埋蔵量2.641億バレル世界シェア21%、生産量日量1.084万バレル世界シェア13%、これはともに世界一、石油によって潤って、貿易黒字はなんと12兆円。ガソリンよりも水のほうが高い国です。家族6人・車2台で15万円で生活できます。それは、石油によって、税金・福祉・教育・医療・住宅全てがタダなのです。
その歴史には、サウジアラムコという会社の存在がありました。
ここには、サウジアラビアと世界一の石油消費国で全世界の5分の1を使うアメリカとの特殊な関係があります。
サウジアラムコは、世界一の石油企業で、国内の全ての石油を管理しています。
その始まりは、1938年、アメリカが最初の油井を発見します。
このオイルマネーが、それまで貧困に喘いでいた生活を一変させます。このオイルマネーの向かう先が・・・。
イスラム金融なのです。イスラム教では、コーランに「アッラーは商売はお許しになった。だが、利息取りは禁じたもうた」とあります。利子は不労所得であるという考え方なのです。
そこで、イスラム金融は、利息ではなく、手数料という形をとることにしました。そうして、普通の金融は、お金だけが動いて、お金がお金を生みますが、イスラム金融では実物(商品)が一緒に動きます。例えば・・・会社を買収して利息を分配するという方法です。世界では、金融不安の中、
この方法が広まりつつあります。
このイスラム金融を支えているのは、イスラム開発銀行です。イスラム金融の中心となり、経済成長を支えています。その基本は、「投機ではなく投資をするということ」。欧米は、投機がギャンブルのようになってしまって、バブルや不況を招いているのでしょうか?
これは、2001.9.11テロ以降、イスラム教国のことは、自分達でやっていこうという気持ちから始まったものです。
次は、円高・・・。
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