2013年02月11日

そうだったのか!池上彰の学べるニュース 緊急解説3時間スペシャル@

はてな?なぜかしら?イスラム・中東問題 (はてな?なぜかしら?国際問題) [大型本] / 池上 彰 (監修); 教育画劇 (刊)
はてな?なぜかしら?イスラム・中東問題 (はてな?なぜかしら?国際問題) [大型本] / 池上...

アルジェリア人質事件・・・イスラム世界とテロ
痛ましい事故で、日本人10人が犠牲となりました。
海外のテロで多くの日本人がなくなった事件は・・・
2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロで24人が犠牲となり・・・それ以来です。
1月16日に起きた人質事件。
日本人をはじめ、アメリカ人・イギリス人など38人の尊い命が犠牲となりました。
その真相はとても複雑です。

そこにはイスラム社会のテロの現状があります。
正式名称は、アルジェリア民主人民共和国です。

アルジェリア周辺の地域は・・・
例えば、ナイジェリアとニジェールは同じ意味です。
どちらも流れる川を「英語読み」と「フランス語読み」にしたものです。
「・・・リア」というのは、ラテン語で「・・・の国」という意味です。
ちなみに、「・・・スタン」も、ペルシャ語で「・・・国・土地」という意味です。
ヨーロッパの植民地であったので、住民に関係なく、ヨーロッパ人がつけた名前なのです。

19世紀ごろからヨーロッパ諸国がアフリカに進出し、勝手に国境をひき分割を始め、支配しました。中でも北アフリカはフランスの支配とされました。

この植民地の歴史が今回の事件の背景にあるのです。
アルジェリア民主人民共和国・・・面積は238万㎢・人口は3598万人です。
石油・天然ガスが採れます。
国土の8割がサハラ砂漠、砂漠の真ん中に天然ガス工場が点在します。今回襲われたのは、国内最大規模の天然ガス工場です。
複数の外国企業が共同参加していました。

1月16日に犯行グループが襲撃
  17日アルジェリア軍救出開始
  19日アルジェリア軍特殊部隊が突撃
しました。

この施設は、アルジェリアにとって重要な施設だったので、アルジェリア軍が常駐していました。
アルジェリア軍によって守られていたのに、襲撃されてしまったのです。
メンツが丸つぶれの政府・・・何とか早く解決したかったのかもしれません。

アルジェリア軍は、テロリストと交渉せずに強行突入!!
その結果、テロリスト29人射殺、3人逮捕となりました。
しかし・・・民間人38人が亡くなりました。

世界中でテロは・・・1万283件も起きています。
テロが多い国ではわざわざ報道はしません。
海外ではテロが多発・・・だから、日本と世界の間にはかなりの温度差があります。
安倍総理は「痛恨の極み」
フランスは「アルジェリアは最適の対応をした」
イギリスは「テロとテロを推奨する者を根絶する決意を一層強くした」
アメリカは「悲劇の責任はテロリストにある」
随分ニュアンスが違います。
日本と世界ではテロに対する考え方が違うのです。

「テロリストとは交渉しない」というのが世界基準となっています。
今後テロを広げないために、成功させないことが重要なのです。
日本のような人命を尊重してくれる国は、稀ということになります。

このようなテロは、イスラム教の国で多発しています。
アルジェリアなど、北西アフリカのほとんどはイスラム教国家、アルジェリアは、テロリストには容赦しない考えです。
イスラム世界のテロと言っても、反米・反政府・・・様々な主義主張がありますが・・・

今回の事件を起こしたのは、“血盟団 ムフタル・ベルムフタル司令官”。
1972年アルジェリア生まれ、自称ビンラディンの息子・・・Mr.マールボロです。
テロリストの活動資金の為に、たばこの密輸で儲けていると言われています。
また、イスラム原理主義者の1人とも言われています。


イスラム原理主義とイスラム武装勢力の違いは???
イスラム原理主義とは・・・聖典コーランの教えを守り、イスラム教の教えに従う国を造ろうとする考えのことです。
ムハンマドの理想の国を造ろうとする人たちのことで、過激ではありません。
イスラム武装勢力は・・・宗教的な考え、金儲けなど様々な目的で、武器を持って戦うイスラム教徒の事です。
今回のテロを起こしたグループは、イスラム原理主義の中の武装勢力ということになります。自分たちはアルカイダだと言い張っています。

アルカイダは、世界中に広がっています。
2001年にアメリカ同時多発テロを起こし、反アメリカの国際テロ組織です。主導者はビンラディン容疑者です。
勝手に名乗っている者も多いのです。
アルカイダのネットワークは、世界中に広がっています。
協力し合っているところもあれば・・・全く知らない相手もあります。
アルカイダはビンラディンを崇拝している???
&イスラム武装組織の中ではブランドとなっています。
名乗ると反アメリカの人びとから活動資金が集まりやすいという現状もあります。

今回の犯人の目的も身代金・・・お金?
もう一つの大きな理由は、マリにフランスが軍事介入したことへの抗議か?と言われています。
マリは、アルジェリアの隣の国ですが。
そこには国際社会の複雑な事情がありました。

北西アフリカの特徴は???
国境があるものの・・・もともとほとんどがサハラ砂漠。
鉄条網もなく自由に行き来が出来ます。
国境線自体、ヨーロッパ諸国が勝手に引いたもの、同じ民族が行き来しているのです。

アラブの春の起きた国々は、軍事独裁政権でした。
それに反対する民主化運動でした。
チュニジア・エジプトでは良かったものの・・・リビアでは平和にはなりませんでした。
内戦状態になったリビア。
カダフィ大佐は他のアフリカの国から傭兵を雇っていました。
ところが、カダフィ政権が崩壊、傭兵は雇い主がいなくなり、故郷へ帰ることに。。。
その時に、リビア軍の最新鋭の武器・弾薬を持ってマリに帰ってきたのです。

傭兵たちが帰国した当時、マリ国内は内戦状態。
貧しい北部と政府のある豊かな南部で民族間の争いをしていました。
傭兵たちの多くが、貧しい北部に協力。
そこにアルカイダが入ってきてしまったのです。

そして・・・世界に救援を求めたマリ政府。
それはもともと植民地時代の旧宗主国・フランスでした。
こうしてマリにフランスが軍事介入したのです。
フランスは、マリ政府に反対する北部を攻撃、この軍事介入を辞めさせるために、今回のテロを起こしたと言われています。

では、どうしてアルジェリアで???
アルジェリアは、とても外国人が多いので・・・
それぞれの国から身代金を取れるかも???
大きな報道によってアピールしたかったのかも???
首謀者がアルジェリア出身だったから???
とも言われています。
首謀者は現在行方不明、さらなるテロが起こる可能性もあります。


過激テロ組織誕生は・・・
50年以上も前のアルジェリア。
アルジェリアでイスラム原理主義が広がるきっかけとなったのが・・・
1954年アルジェの戦いです。
フランスの外人部隊は、雇われた外国人の傭兵なのですが、アルジェに駐留していました。
「カスバの女」という歌は有名ですね。
アルジェリアの人びとは、フランスの植民地は嫌だ!!と、独立運動をし、それをフランス軍が抑えていたのがアルジェの戦いです。

アルジェリアが独立し、100年以上続いた植民地支配から解放されました。

しかし・・・大問題が・・・
フランスの植民地で、フランス語を使っていました。
そう、アラブの国家をつくったのに、アラビア語を話せないようになっていました。
そしてエジプトから招いたアラビア語の先生が、イスラム原理主義者だったのです。
そうしてイスラム原理主義が根付いたのです。

1991年の総選挙では、イスラム原理主義勢力が勝利しました。
ところが・・・それを心配した政権や軍部が反対し、無効化しようとし・・・
武器を持って立ち上がったのがイスラム原理主義勢力だったのです。

でも、私たちに耳には入ることなく・・・
そこには、欧米のダブルスタンダードがありました。
どれは、弾圧される側はイスラム原理主義勢力だから・・・イスラム原理主義が政権につくと、欧米も都合が悪いので・・・黙認していたのでした。
この選挙結果を無効にされたことで、怒りが爆発!!イスラム原理主義勢力VS
アルジェリア政府という構図が出来上がったのです。
その争いが、10年間も続き・・・この内戦で15万人〜20万人とも言われる人が亡くなりました。
そこに残虐テロ集団が誕生します。
村落が壊滅・・・!!
1999年、このテロ集団をやっつけるために団結します。国内政治が安定してきたのでした。
この残虐テロ組織集団の残党が、今も砂漠で活動しています。
その一人が今回のテロ組織の司令官・ベルムフタルなのです。


北西アフリカにはテロリストが育ちやすい???
アルジェリアは仕事がありません。15〜29歳の失業率が46.6%
マリは、30.0%もあります。働きたくても働く場所がありません。
テロリストになると・・・お金をもらうことが出来ます。
アラブのお金持ちの中には、武装勢力を応援する人もいます。
テロリストになることが、生活の糧になるのです。

テロをなくす方法は・・・?
貧富の差をなくす、働き口を作る・・・それが一番です。
今回の天然ガスプラントのようなところで、きちんと外貨を獲得し、人々に行きわたって仕事が出来れば、テロもなくなるかもしれません。
アルジェリアが平和になるための第一歩だったのに、残念でなりません。

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posted by ちゃーちゃん at 14:46| Comment(0) | 池上彰 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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