2011年10月11日

池上彰の現代史講義

〜朝鮮戦争とその後〜
池上彰の現代史講義第五弾です。

「朝鮮戦争とその後」です。お隣の国のことです。

朝鮮半島は、皆さんご存知のように、韓国と北朝鮮にわかれています。

この北朝鮮、不気味な国ですが・・・。

現在は金正日が支配しています。後継者は金正恩。2010年10月に行われた朝鮮労働党壮健65周年の軍事パレードに父と共に出席し、後継者として将来北朝鮮の未来を担う人物として紹介されました。

この北朝鮮はもともと、金日成が首相でした。その息子、またその息子へ・・・。社会主義国にはあってはならない世襲制を敷いています。こんなことは、スターリンでもしない、王朝のようだという批判もあります。

では、この北朝鮮という国家の成り立ちはというと・・・。
朝鮮半島には有名な38度線があります。何故38度線が出来たかというと、もともとは第二次世界大戦までは、日本の領土でした。敗戦し、日本軍が引き上げる事になるのですが・・・。

敗戦濃厚だけれど・・・。という時期の8月9日、ソ連は日ソ不可侵条約を破棄して、日本に宣戦布告、北から攻めて来ました。

まずは満州、朝鮮に南下、これに対してアメリカが慌てるのです。このままでは朝鮮はソ連の国になってしまう!!ということで北上します。

ソ連も、不凍港が欲しい!!両国は、連合国でしたが・・・。結局、38度線で分けたらどうか?という案が浮上し、お互いが了承するのです。

国連では、自由な選挙をして国づくりを・・・。と考えていましたが、ソ連は勝手に国づくりを始めます。そこで、南だけで自由な選挙をして李承晩大統領が出て、選ばれるのです。

1948年8月15日大韓民国の成立でした。

それを見た北は、1948年9月9日朝鮮民主主義共和国を成立させます。
一応北でも、議会議員選挙で選挙が行われ、ひとりが立候補し、その人を信任するか、信任しないか?の選挙でした。つまり、軍人や警察が見守る中、白と黒の投票箱に入れるのです。信任なら白、不信任なら黒・・・。でも、黒の投票箱に入れる勇気のある人はいないでしょう。

つまり、信任を受けて金日成首相(当時は首相)の誕生でした。
ちなみに、現在は投票箱はひとつですが、信任の場合はそのまま白紙で、不信任の場合はみんなの見ている前で×を書いて入れなければなりません・・・。(〃゚д゚;A  どちらにしても、100%の信任によって選ばれるのです。

金日成は、二つの国に分かれてしまったけれど、ひとつにしたい!!と思っていました。それぞれの国が、憲法でひとつの国と定めているものの、首都は平壌とソウルに分かれていました。

1950年6月25日、朝鮮戦争が始まります。
突然北が、ラジオで「南が攻めてきたので反撃し、追撃し、韓国領土に入った」と宣言したのです。

この前日、韓国の将校とアメリカ軍人はパーティーをしていました。おまけに休日ということもあり、兵隊は実家に帰っていました。つまり、多くは基地にいなかったのです。

どっちが先に手を出したのかは明らかでした。

北はソウルを占領します。市民が逃げ惑う中、朝鮮軍の進入を阻止するため、韓国側が漢江にかかった橋を爆破しました。この漢江の北側は、北朝鮮に近いという背景から、今も地価は低いそうです。

この経験から、道路には今でも爆薬が仕掛けられています。韓国の幹線道路はトンネルがいくつもあって、そのトンネルの爆薬が仕掛けられているのです。おまけに、中央分離帯、街灯はなく、アウトバーンになっています。

橋も爆薬が仕掛けられていて、軍事施設なので、昔は写真を撮ると逮捕されました。いざとなればいつでも戦争を始めることが出来る、今も休戦状態であり、戦争中であることには変わりはないので、徴兵制も残っているのです。

この北朝鮮に攻め込まれた時、韓国は負け続けます。というのも、アメリカ軍は帰るときに戦車を一両しか置いていきませんでした。北は、ソ連が用意した250両でプサンだけ残し、わずか3日間で、壊滅状態になったのです。

韓国側は、ソウルを奪われ、多くの国民が避難を余儀なくされます。死者は両国あわせて200万人以上に上ります。

この時点で国連が介入。北の一方的な侵略という国連決議がでます。そうして、アメリカを中心とした国連軍を出すことになるのです。

が・・・。ここで、国連の常任理事国にはソ連も入っているのに・・・。どうして決議されたのでしょう?拒否権はどうなったのでしょう?そのときの常任理事国は、アメリカ・イギリス・フランス・ソ連・中華民国(台湾)でした。この、台湾に講義して、国連をボイコットしていたのです。

結成され、派遣された国連軍は、今も南側に、韓国軍と共にいるのです。

この連合軍には、当時日本を占領していた7万5千の兵が派兵されます。
アメリカの常套手段はおとり作戦で、

例えば・・・
ノルマンディ上陸作戦では、ドイツにカレイから上陸すると偽情報を流したり・・・。
湾岸戦争クウェート上陸では、海上から来ると情報を流し、サウジアラビアの砂漠側から上陸したり・・・。なのですが・・・。

東から上陸すると見せかけて、西の仁川から上陸しました。9月15日仁川上陸作戦です。これによって、補給路を断たれた北軍が孤立し、壊滅します。連合軍は北上し、ソウルを奪回。平壌を占領し陥落させるのです。

1950年6月27日、国連安全保障理事会で、「北朝鮮弾劾決議」を採択し、16カ国のなった国連軍の勢いは止まりません。司令官はマッカーサーでした。

アメリカ軍は、地雷原を作り、中国国境まで追い詰めますが、そこで、正体不明の軍隊が現れます。この軍隊、人海戦術で地雷を爆破、その後本隊が進むというアメリカにしては信じられない作戦で対抗してきました。このことが原因で、精神に異常をきたした人もいるほどでした。

この正体不明の軍隊は、中国で、人海戦術に使われたのは政治犯でした。

このショックで、アメリカ軍は総崩れ、中国はここに350万人を投入していました。中国軍の実態は精鋭部隊でしたが、アメリカとの全面戦争にならないために、義勇軍という建前を取っていました。

この戦争で、毛沢東の長男が戦死します。たまたま米軍が空爆した後方にいたのです。だから、今でも「北朝鮮は自分達が血を流して守った国だ」という自負心があり、何かにつけて干渉してくるのです。

何故そこまでして・・・かというと、資本主義社会との国境に、干渉国家があったほうが良かったからです。これは、ソ連にとっても同じ事でした。

それまではプロペラ機の戦争でしたが、アメリカ製とソ連製のジェット機同士の戦争でした。北朝鮮のパイロットは、ソ連の軍人が北朝鮮の制服を着て乗り込んでいたそうです。

戦線はこう着状態となり、軍事休戦となります。
1953年7月27日休戦協定が結ばれるのです。いったん、同民族による戦いに終止符が打たれたのです。

3年1ヶ月に及ぶこの戦争で、300万人の犠牲者が出、1000万人の離散家族が出たのです。

現在では、250キロにも及ぶ、軍事境界線でわかれています。

皮肉にも、このお隣の国の朝鮮戦争で、日本の戦後の復興が進みます。アメリカ軍の食料・軍服などの製造、日本から大量の物資をアメリカ軍が買い入れたのです。これを朝鮮特需といってこれが発展して高度経済成長へと繋がるのです。

ここで、日本にいた米兵7万5千が朝鮮に行ったわけですが、こんな丸裸の日本をソ連が襲うかもしれない!!ということで、

1950年8月、国連軍司令官マッカーサーが警察予備隊(7万5千)を認めます。しかし、日本国憲法の第9条があるため、日本に軍は作れない・・・。というので、名前が警察予備隊となりました。実のところは軍隊ですが・・・。

戦車は特車、歩兵部隊は普通科、特殊部隊は工兵と呼び名を変えて・・・。

これが後の自衛隊となります。朝鮮戦争で日本の再軍備化がなされたのです。

このマッカーサーは、中国に対する強行策でトルーマンに解任され、1951年4月16日日本から帰国します。

後にアメリカの議会で有名なあの言葉を述べます。

「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」と。

話はそれましたが、北朝鮮の金日成は、本名ではありません。本名は金成柱といいます。では、何故金日成?

日本軍がまだいた頃、抗日遊撃隊に金日成という伝説の将軍がいて、誰もが知る英雄でした。

この金成柱は、抗日遊撃隊でしたが、中国で暮らしていてソ連に逃げてきて、ソ連軍の朝鮮人部隊にいました。スターリンの面接に合格(ソ連の言うことを聞きそう)し、金日成将軍という名前にして送り込まれたのです。

中国語は出来るのですが、朝鮮語の出来ない36歳の若者でした。北朝鮮は東側諸国から莫大な援助を受けていましたが、このような青年だったので、地位は磐石なものではありませんでした。

当時は3つのグループ

中国で抗日運動をしていた。
ソ連で抗日運動をしていた。
朝鮮で抗日運動をしていた。

たくさんのベテランがいたからです。しかしこれらの人々をお決まりのように、人民の敵、アメリカのスパイとして、次々に粛清していきます。反抗できない国に作り上げたのです。

何とか韓国をやっつけたい北朝鮮は、テロ活動に励みます。

1938年10月、全斗煥大統領がビルマ、アウンサン廟に訪問した際、式典でアウンサン廟の天井が爆発し、大統領は無事でしたが、韓国人死者17名、大勢の人が犠牲になりました。これは、北の工作員によるものでした。

北の国家テロは収まらず・・・。

1987年11月大韓航空機爆破事件で、中東からの飛行機がミャンマー近くの海上で爆破されます。犯人は、日本人の蜂谷親子。そう、あの蜂谷真由美です。

日本人を装い、偽造パスポートで飛行機に乗って、爆弾を飛行機に積んだまま降りたのです。この蜂谷真由美が今日も話題に上っていましたが、金賢姫なのです。

この爆破事件で、飛行機に乗っていた115人全員が死亡、そんなことを25歳の女性がしたという事実に、世界は衝撃を受けます。

工作員であることを否認していた賢姫でしたが、ソウルの町の反映と、人道的に接してくれる韓国側の人たちに、自分が北で嘘を教えられてきたことを理解し、工作員であると認めます。

この賢姫から、日本語教師として日本人を拉致していたという事実が明らかになるのです。李恩恵が田口八重子さんだということがわかります。

これは、当時ソウルオリンピックを阻止するため、韓国は危険だと世界中に知らしめるためやったことでした。これは、金正日が指揮したとされています。何も、実績がない人が上に立つのはおかしいですから・・・。

今も統一のため、様々な工作をしているようです。

例えば、核兵器。核開発をちらつかせ、アメリカと交渉に持ち込みたいのですが、アメリカ・オバマさんは中東や国内ばかりに向いています。そこで、2010年3月、韓国で哨戒艦沈没事件を起こします。104人のうち死者46人。北の魚雷攻撃と断定されました。

また、11月に延坪島砲撃事件が起こります。170のうち80が島に着弾します。

朝鮮半島に危機を演出することで、アメリカを交渉の場に引きずり出し、保障を取り付けたいのです。そのためにはミサイルが必要だということで、テポドン(弾道ミサイル)を作り出したのです。今は、日本を飛び越えるぐらいの能力しかありませんが、いずれはアメリカに向けられるように開発しています。

この北の長期戦略に世界各国は愕然とします。食糧不足なのにミサイル開発、何故人は反抗しないのか?と。

北朝鮮では全部で64の出身によって成分付けられています。

基本的なのは3つ。

@核心階層・・・本当に貧しい人たちだった人で、今は平壌に住んでいる。
A動揺階層・・・その間の揺れ動く人たち。
B敵対階層・・・戦前日本に協力したり、日本人の下で働いていた人々で、
        貧しい山間部に住んでいる。

飢餓によって亡くなったのはBの人たちで、150万人とも言われています。

これ以外に、五人組体制がとられていて、5家族で監視しあいながら密告する。監視を怠っても罰せられ、強制収用所送りになる。。。というので、暗殺計画は出るものの、いつも途中で誰かが裏切るのです。

網の目のように張り巡らされた監視の目。何かあったときの恐怖の代償によって北朝鮮は成り立っているのです。


本当に北朝鮮は怖いですね・・・。

今日も横田めぐみさんのニュースで持ちきりでした。横田さんのニュースを見るといつも思うことがあります。

親にとっては子供はいつまでも大切で、何があっても助けてあげたいという大きな愛を感じます。

早く帰ってくる事を願います。


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posted by ちゃーちゃん at 13:48| Comment(0) | 池上彰 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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